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Nothing's Carved In Stoneのこと

Nothing's Carved In Stone

村松拓、生形真一日向秀和、大喜多崇規からなるバンド。

 

私は元々、ストレイテナーELLEGARDENが大好きだった。

特にテナーの日向秀和ことひなっちは世界で一番好きなベーシストで、もう彼を好きになって12年ぐらいになる。別にテナーだけに関わらず、ひなっちが弾くバンドはなんでも聞いてみるようにはしてて、(ただ私はバンドが好きだからアイドルの曲とかアニメの曲は聞いてないのだけど)今ではFULLARMORLOW IQ 01 & MIGHTY BEAT MAKERSなんかも好きだ。

それで、そんなひなっちエルレのウブが立ち上げたバンド、(この時にはフルアマも好きだったからオニィも名前ぐらいは知っていた)ということで聞かないという選択肢はなかった。

(ちなみに細美武士も大好きなのだけど、the HIATUSを聞き始めたのは2010年3月から。これはまた機会があったら。)

 

2009年5月、ファーストアルバムPARALLEL LIVESを買う。

私はこの時高校三年生。胃腸風邪になって学校を休み、友達に借りたデスノートを読みながらこのCDを聞いていたことをよく覚えている。でも曲の第一印象はあまり覚えていない。好きなバンドのCDを買ったらライブに行きたいと思うのは私の自然な流れで、でもツアーはテストとかぶったりして行けなかった。

初めてライブに行ったのは2010年3月のSOUND SHOOTERで、他の出演者はBEAT CRUSADERSTHE BACK HORNandrop9mm Parabellum Bullet。この時、ビークルが大好きで、高校卒業旅行もかねて友達と遠征しよう、ということで見に行った。NCISも初めてライブ見れる~ぐらいの、割と軽いノリ。

当時はNovember 15thがとても好きで、聞けてうれしかったな。まあ、メンバーの中で大事な曲ってこと知らなかったし、こんな位置付けの曲になるとは思ってなかったけど。

それ以降は数ある好きなバンドの一つ、という自分の中の位置付けで、それ以降地元にライブをしにきたら行く、という程度だった。個人的に「遠征してでも見たいバンド」になるにはとてもハードルが高くて(お金もなかったし)、しばらくはNCISも遠征先のイベントで見れるなら、とかフェスでなら地方で、とか、積極的に他県に行って見ようと思えるバンドではなかった。

なんていうかよくある好きな感情だった。好き度に対する決定打がない。ひなっちは好きだけど、テナーのひなっちの方が素直な笑顔を見せてくれる印象で、NCISでは曲のイメージに合わせるのか男っぽさを前面に出したプレイ。テナーのひなっちのが好きだったんだよねえ~。そして何よりボーカルのホリエ、ホリエが作る曲が大好きだったから総合的に見てNCISよりもテナーが好き、と思っていた。大事なバンドはいくつも作らない信条なので、こっちが〇ならこっちは×って相対評価してた。自分の中のほかの感情にNCISに対する愛が勝てなかった。

 

しばらくはライブが楽しい、というバンドだった。特に印象に残っているのは2011年のHand In Handで対バンはthe band apart。私はバンアパも超超好きだからこの組み合わせで名古屋に来てくれるのは嬉しくてうれしくて仕方がなかった。

このライブで衝撃的だったことが2点ある。

1点目は初めてInside Outを演奏してくれたこと。初披露だったのかな?暗闇の中曲が始まって、イントロのベースでゾクゾクした感覚が今でも残っている。NCIS史上ベスト3に入るぐらい好きな曲。息が苦しくなるぐらいのサビ。最高だ。

2点目、詳細をあまり覚えてないのがとても残念だけど、Everlasting Youthのアレンジがめちゃくちゃかっこよかった。もう今となっては「カッコよかった」という印象しか残っていないのだけど、ぜひ、ぜひ、もう一度聞きたいとずっとずっと思い続けている。まあ、どんなアレンジだったっけ?聞きたい!思い出したい!あの時の感覚をもう一度!という気持ちになってきているのだけど。

 

少し変化があったのが2012年、Silver Sun Tourの時。この時、初めて(じゃないかもしれないけど自分が意識し始めたのがここ)ボーカルの拓ちゃんがギターを腰に下げて、スタンドに刺さったマイクを持ちながら歌い始めた。

 

そこに違和感を感じてたまらなかった。

 

ピンボーカルならそれで構わない。でも彼はギターボーカルだ。ギターを弾いてほしい。特にめちゃくちゃ拓ちゃん推しなわけではなかったけど、やっぱりギター弾きながら歌う彼が好きだった。弾かないならぶら下げてないで置いて歌えばいい。

というか、そんなにギターがうまくないから弾かない選択をしたのかな?と感じていた。ギターの聞き分けができる私ではないけれど、リードギターはウブだし、音としては申し分ないから自分は歌だけに専念しよう、ということなのかもなと思っていた。すごく失礼な話なんだけど。。

 

でも同時に、Silver Sunから拓ちゃんのボーカリストとしての力がすごく出てきたなと感じられてきた。それまでは、ストレイテナーの日向とELLEGARDENの生形が始めたバンド、という認識だった。そもそもニュースでの扱いもそういう煽りだったし。このころから声が太くなってきた。力が出てきた。曲もRed Lightなんて歌の力が強い曲もできてきた。

私の中でも、これはもうひなっちのバンドではなくてボーカルが村松拓のバンドだな、と思えてきた。

 

そんな悲しいような嬉しいような、ちょっと複雑な時期。相変わらずライブは楽しかったんだけどね。なんとなく心の底から好きと言えないような時期がしばらく続く。

 

2013年、REVOLT。初めて、メンバーが険悪になりながら作ったアルバム。解散の危機、もうこれ以上このメンバーでやるの無理かもな、と思いながらの製作。(ってインタビューで当時見た気がする)出来たアルバムとしては、村雨の中でとかSickとかきらめきの花が少し、そんな雰囲気の片鱗が見える。Sickを聞くと今でも気持ちがひりひりするからあまり聞けないのだけど、村雨ときらめきは雰囲気を乗り越えて作れたのかなと思えると一層絆が見えるというか、この曲たちを聞くたびに続けてくれてありがとうと思える。

私はなぜかこのツアーで初めてNCIS遠征をした。大学院試験がある月で、たぶん現実逃避がしたかったんだと思う…。

場所は岡山 CRAZYMAMA KINGDOM。まあまあいい番号だったから2列目で見れてしまった。1stツアーは行かなかったから、この時初めてSame Circleを聞けてうれしかった。めちゃくちゃうれしかった。

 

2015年、MAZE。今までダイアモンドホールだったけど、初めてZepp Nagoyaでライブが見れたツアー。(イベントではZeppでもやってたけど)

私はこのアルバムが好きではなかった。今となっては苦手意識は薄れてきているけど、アルバム通して聞こうという気はなかなかなれない。

そして一番、拓ちゃんが好きになれない、と思えたライブがこのライブだった。

すごく、すごく多くの曲で、ギターぶら下げてマイクを持っていたと思う。というかほとんど見ていない。見て自分の気持ちが下がっていくのが怖かった。でも今でも、拓ちゃんもうギター置けばいいじゃん、って思ったことは覚えている。

 

結局自分の中でのカッコいい像、と、拓ちゃんのプレイスタイルが一致しなくて勝手に苦しんでいただけなんだけど。

 

それでも私は好きでライブに行っているから、テンションが下がるようなライブだったら見てられないと思った。もう、次のアルバムもピンと来なかったらもう私はNCISのワンマンに来ることはない、と思っていた。

 

そして2016年、Existance。先行シングル、Adventures。今でこそいいよねって言える曲だけど、今までのNCISとは色が違い過ぎて受け入れられなかった。

というか、2016年、個人的にいろいろあって音楽とのかかわり方がこれまでと全然変わってしまった。

今までは、好きなバンドがあったらとことん好きで、自分の中で神格化されていた。それはあくまで盲目的なものじゃなくて、今までの音やライブを経てきた信頼が積み重なることでこの人たちならこれからも好きでいられるって思えたし、アルバムがたとえピンと来なくてもライブを見れば絶対いいって思えるはず、って信じていた。

でも今は、バンド単位で考えるのではなくてアルバム単位で考えるようになった。この曲を生で聴きたいっていう気持ちを大事にしようと思っていて、だからCDがいまいちだったらライブも行かないっていう考え方。あと、チケットを取っていても数日前で行きたくないなって気になることも多くなってきたから、○○がライブするからチケット取らなきゃって考えをやめた。その時の自分のコンディションや、どういう音楽が聞きたいかっていう、自分への問いかけを行って、今はライブ見たくないなって思う時はたとえ好きでも行かなくなった。

だから、先行シングルでピンと来なかったNCISはアルバムツアーもどうかなあ~なんて最初は考えていた。

次にLike A Shooting StarのMVが発表された。あ、これはウブが作った曲かな、って分かるぐらいにNCISっぽい曲。この辺から、あ、こういう方向性なら?!ってちょっとアルバムが気になり始めた。

 

そしてアルバム、Existance。私は大体、新譜は一回で受け入れられない。というか10回ぐらい聞いてようやくいいと思えてくる。どんな人たちでもそう。このアルバムもそうだった。気付けばiTunesの再生回数がどの曲も80回は越えている。どんなところがいいって説明はできないけど、でも少なくとも今はNothing's Carved In Stoneの中で一番好きなアルバムって言える。一番特徴的だと思うのは、個々の音の比率が変わったこと。拓ちゃんの声、大きくなった。私は先にも書いた通り、ベース贔屓だから今までのベース音大きめ(これは使ってるイヤホンの質のせいってのもあると思うけど)は気に入っていた。声がどんどん太く、深くなっているのはいいんだけど、またライブで自分の受け入れられない姿を見ることになったらどうしようと、不安もあった。

でもアルバム自体は好きだったから、とりあえず家から近い松阪のチケットを取って、ダメだと思ったらこの一本で今度のツアーは終わればいいと思って、松坂のチケットを取った。

 

結論、すごくよかった。

 

今ツアーから拓ちゃんは、ギターを弾かない曲はギターを置くようになった。そしてステージを駆け回りながら時に客を煽りながらメンバーと向かい合いながら歌った。その姿はとても獰猛で、感情とか欲とかテンションとか全部出す、今までに見たことのない村松拓だった。同時に私が見ている7年でずいぶん変わったなあなんてしみじみ思った。表情もプレイもずいぶん余裕が出てきているし、何より自信が満ち溢れてる。今まで許せる許せないとか、かっこいいとかかっこよくないとか、拓ちゃんにはいろいろ思うことがあったけど、この松阪で全部かき消されて、村松拓というボーカルがこのバンドにいて本当に良かったと思えた。

 

そして、大阪、東京、名古屋のライブへ…。

 

こうやって書いてみると私のNCISへの熱は拓ちゃんをどれだけ好きになれるかってとこに依存している。最初は知らない人がボーカルだ、と思って聞き始めて、ABSTRACT MASHは聞いてみるもののピンと来なくて、やっぱりわたしはひなっちが好きでひなっちを見にこのバンドのライブに来てる、と思っている時が多かった。それは大前提としてあるけど、そこからの自分の感情の揺れ動きは声とボーカルの力だなと思った。今は大好きになった頼もしく勇ましく思える拓ちゃんのプレイがあるからこそ、私はこのバンドをいつまでも見ていたいと思える。

私がもともと好きだったひなっち、ウブ、オニィはNCIS結成時点でわりと確立したキャラというか、30代中盤だし高水準に安定した人たちだった。もちろん今でも、前よりカッコいいなって思えることはたくさんあるけど、村松拓のふり幅はその比じゃないな。これからも村松拓の成長が楽しみで仕方がない。これは他の三人が大好きっていうバックグラウンドがあるからこそであって、だからこの4人にはすごく期待ができるんだよね。野音のチケット当たってほしいな。